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クッキー [ショートショート]

クッキーの
ひとつひとつを包むセロファン袋の
白い印刷の文字
それはバニラ味の包み
茶色い文字はショコラ
ピンクの文字はストロベリー

クッキーの
ひとつひとつを包むセロファン袋は
ただの袋だから
クッキーを食べてしまっても
文字は消えない

クッキーのひとつひとつを味わって
今、中身のなくなった袋を見ている
透明の袋の中に入っていたもの
それがなくなると袋の向こうが見えるね

クッキーの
ひとつひとつを包むセロファン袋が
大きいひとつの袋にまとまっていて
それはスーパーの決まった場所にある

そのクッキーを買うためにその場所に行ける
スーパーの迷路をなんとなく覚えている
好きなもの
食べたいもの
必要なもの
ただ通って確かめたいもの

クッキーの
ひとつひとつを包むセロファン袋は
その棚の上にいったいいくつあるのか
ほかのクッキーも包んでいるから
それは膨大な数だ

その膨大な数の中から
今手の中にあるひとつの袋
目をつぶって手探りで引っ張ってきた

たまたま今日食べることになったクッキー
さあ袋を空けます
香りで何味かわかりますかな?

クッキーの
ひとつひとつを包むセロファン袋から
こぼれ出たひとつ
口の中でほろほろと溶ける
そこにつながっていた膨大な時間を味わう

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幻の画家 [ショートショート]

ザラク・ド・シシェリという画家が
ものすごい絵を描いたということなんだけど
その名前を誰も知らないのだ

というのは、その名前はふと頭によぎったもので
「絵を描いたんです」
という暗号が送られて来て
絵の情報がなぜか頭の中に残っているのだ
でも、それは自分の頭の中だけのことなので
どうもほかの人には送られてきていない

ザラク・ド・シシェリは土の中に埋まり
その絵も土の中に埋まり
それはどこかにあるのだけれど
どこかはわからない

見つけることができたとしても
土と一体化していることだろう

ザラク・ド・シシェリという名前だけが心に刻まれ
誰に話してもわからないから
ただ自分の心の中にだけある

幻の画家
どういう風にすごかったのかは
結局わからないのだ

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 [ショートショート]

ああよかった
力が尽きてきた
もう少しで もう歩けなくなる
そうなれば そこにいるしかなく
そうすれば もうどうしようもない

動けてしまうから どうにかしようとする
どうしようもなくなれば
そこで果てるしかない

そこは希望の場所に思える
そこは安住というその言葉そのものに思える
いろいろに名付けられたその場所を夢見てあと少し歩く

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呪文 [ショートショート]

なんじゃらもんじゃら
しゃくしゃくじゃくじゃく
決して目を開けてはいけません

まぶたの裏に世界が見えましたかな?
そこに金の祠が見えましたかな?
その中に祀られたおきつねさまが
真白い顔をこちらに向けられましたかな?
こーんと鳴きましたかな?

ではでは
なんじゃらもんじゃら
しゃくしゃくじゃくじゃく
そっと目を開けてごらんなされ

まやかしにごまかされようとしましたら
しっかりと手を握り
固く心を閉じなされ
そして呪文をとなえ続けますんじゃ

なんじゃらもんじゃら
しゃくしゃくじゃくじゃく
決して目を開けてはいけません

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待ちぼうけ [ショートショート]

いいよー
ここで待ってる
いつまでも行っていていいよー
ここで待ち続けてる

外が暗くなっても
雨が降ってっも
槍が降っても

だから安心して行って来て下さい
なんなら、忘れてしまっても大丈夫です

ただ待っているということが目的になれば
待ち続けていることに意味が生まれます
いつまでも叶わない願いがあれば
ずっと待っていられます

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ファントム [ショートショート]

劇場の地下にはりめぐらされた迷路の先にある迷宮
そこに迷わずたどり着き
あらゆるからくりを知り尽くし使いこなす人

ろうそくの炎を愛し
そのゆらめく光の中でオルガンを奏でる人

誰にもその実像を知られず
誰もがその存在を知っている人

人が集う仮面舞踏会の夜に
どうどうと現れた仮面の人は
時間を凍り付かせた

心の中に深い空洞を持ち
その空洞を埋めるように地下に迷宮を築いたというのに
あふれるような悲しみに打ちのめされて
自分の作った世界を叩き壊し
仮面を捨てた人

なぜか?
その人の悲しみを追うことに
自分の悲しみを合わせられるのか?

ありもしないその架空の場所に思い焦がれる


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うとうと [ショートショート]

うとうと 眠りの来る宵に
うとうと なにもかもがゆっくりと
うとうと あちらの世界に落ち込みました

その世界ではただうとうとしていられて
そのうとうとの先には何もないようなのです

実はその世界は目の裏にありました
それを見よう見ようと力を入れますと
目はひっくり返った状態となり
気持ちが遠のきます

その間に百年経っていたとしても
気が付きません
百年の無意識状態を
百年かけて吟味して
その中から眠りの素を探しましょう

うとうと もう目を開けなくていいから
そのまますべての力を抜いて
こころゆくまで落ち込みましょう

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追記:
昨年、折り紙を新たに30枚ほど切りました。
今朝、それをスキャンしましたので、言葉と合わせてアップしていきます。
なので、言葉と挿絵の関連があまりありませんが[たらーっ(汗)]
よろしくお願いします。
最初の切り紙のことは、メインブログに書いています。
興味がおありでしたら、ご覧ください→切り紙についての最初のブログ



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北海道旅行⑧:3日目:博物館→女満別空港 [新しい記憶の整理]

さて、女満別空港行きのバスの乗り場がわからなかったので
団子さんがチケット売り場で聞いてくれました。
博物館は通らないとのこと。
700メートルくらい下って、踏切を渡った先にあるとのこと。
だから、歩いて行くことにしました。

晴天に恵まれて、本当にラッキーでした。
吹雪だったりしたら、ちょっと歩くのが大変な道でした。
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雪の林を見ながら歩いて行くと…

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踏切の標識が見えました[exclamation×2]

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バス停は雪に埋もれていました。

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すごい空です。

踏切の音がしたら…

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すぐ頭の上を、北見から網走に向かう2両編成の電車が走り過ぎました。

女満別空港では時間があったので、屋上に出てみました。
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空港の表示を裏から見ました。
雪がちらほら降っていました。

5時に空港で夕飯にすることにしました。
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北海道スパイシーカレーラーメン
変わったジャガイモが入っています。
近所の農家で作っているそうです。

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ほうじ茶アイスのパフェ。


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飛行機に乗って、小さいワインを買ってみました。
だけど、全部飲み切れずに持って帰って来ました。

お天気に恵まれ、人に恵まれ、
とても楽しい旅行でした。
夏にも行ってみたいです。
団子さん、いろいろほんとにありがと~~。

報告おわり。



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北海道旅行⑦:3日目:博物館 網走監獄 [新しい記憶の整理]

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ちょうどお昼だったので、ご飯を食べることにしました。
ズバリ 監獄食堂にて。

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監獄食も食べることができるのですが、
私たちは、監獄森のランチをいただきました。
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左上がザンギです。

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前日にも飲んだビール、監獄の黒。

博物館へ。
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マイナス8度C。

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正門。
(立っている人は人形です[たらーっ(汗)]

広大な敷地内に、いろいろな建物があります。
重要文化財とか、有形文化財の物もたくさんあります。
中でも、『舎房及び中央見張り所』という建物は、
全景が見えないけど、5棟が放射状に広がっていて、
その1棟ずつにたくさんの収監部屋があります。

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ひとつがこんなに長い。


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入り口


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中はこんな感じ。

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雪で作ってありました。

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お雛様が飾ってありました。

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休泊所
中に人形が寝ています。
気味が悪くて中に入る気がしませんでした。

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沢庵を漬けた樽。
両側にあります。
すごい量の沢庵でしょうね。



⑧につづく。



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